2019年01月09日
介護施設などで高齢者に人気の音楽療法「若返りリトミック」とは?
- 音楽療法学科
国立音楽院は「音楽と福祉」をテーマに、これからの高齢化社会で音楽を福祉に活かすさまざまな取り組みを行っています。
音楽療法学科では老人ホームなどの多くの介護福祉施設での現場実習を通して、学生たちが音楽療法の実践的な知識と技術を身に付けています。
高齢化社会における「音楽と福祉」の人材のニーズ
音楽を活用したプログラムを通して健康維持や心身の障害の機能回復を目指す音楽療法は、障がい者や高齢者といった方々を対象に医療・教育・介護のさまざまな現場で実施されています。
その中でも近年の日本の高齢化に合わせて特にニーズが拡大しているのが、老人ホームをはじめとした介護福祉施設で行われる音楽療法や音楽レクリエーションです。
国立音楽院は時代に先駆け、いち早く音楽と福祉のつながりの可能性を追求。高齢者の介護予防や健康維持に有効な「若返りリトミック」を開発しました。
音楽療法学科では、介護の現場での音楽療法のニーズに応えられる人材を積極的に育成しています。
在学中から現場実習を重ね、より実践的なメソッドやノウハウを学んでいきます。
国立音楽院が独自に開発した「若返りリトミック」とは
「若返りリトミック」とは、国立音楽院が独自に開発した介護予防メソッドで、登録商標にもなっています。
「若返りリトミック」は高齢者の介護予防や健康維持を目的に、音楽療法と幼児リトミックのメソッドを組み合わせて誕生しました。
「頭」「心」「身体」の3つの若返りをプログラムの柱に置き、音楽療法士と一緒に楽しく歌いながら心身を動かす人気のレクリエーションで、現在は東京都を中心とした首都圏で行われています。
座ったまま歌ったり手足を動かしたりするので、車椅子の方も多く参加されています。ときには鈴やタンバリン、ハンドチャイムなどを使って参加者の方に演奏してもらうことも。
音楽療法学科では若返りリトミック指導員の資格を取得することもできます。
介護福祉施設への現場実習も行っているので、より生きた経験を積めますよ。
音楽を仕事につなぐ!高齢者施設での音楽療法の現場レポート
「音楽ケア・レクリエーション」のための「弾き歌い」実技講座の授業を持っている黒坂先生の現場にお邪魔しました。
国立音楽院からもほど近い「奉優デイサービス池尻」で月に一度の歌・合唱を中心とした現場でした。
参加されたデイサービスの皆様の前でレクリエーションを行っている様子。黒坂先生と、新人ボランティアとして引き継ぐ国立音楽院の音楽療法学科2年生の女性です。
大正生まれの利用者さんもいらっしゃり、みなさま楽しみにしている会のようでした。
本日は、4年間続けてきた黒坂先生が都合でこちらの現場を離れることになり、引き継ぎも兼ねておりました。
最後、参加者のみなさんも名残惜しく見送る様子は音楽がつなぐ人とのつながりを強く感じるワンシーンでした。
デイサービスの皆様にお別れのご挨拶をする黒坂先生。4年間で築いた信頼関係がうかがえる写真です。
来月からは若手の指導員が引き継いで盛り上げていきます!
奉優デイサービス池尻さんは新人のボランティア受け入れも万全とのこと。
実践経験がとても大切な音楽療法士の卵たちにとって、お世話になるありがたい現場実習の場でもあります。
積極的な就職支援で音楽を仕事にできる
国立音楽院は好きな音楽を一生の仕事に活かせるよう、それぞれの分野のプロフェッショナルな講師陣が、実践的な授業で高度な専門技術を学生に教えています。
また、現場で通用する音楽的知識を持った人間を育むと同時に、学校をあげて積極的に学生の就職支援を行っています。
特にいまは「音楽と福祉」に携わる人材のニーズが高まっていることもあり、音楽療法学科においても、病院や有料老人ホーム、福祉施設へ就職する卒業生が多くいます。
普段の授業で介護施設へ訪れる機会が多いので、実習現場にそのまま就職するケースも。
ほかには、国立音楽院音楽事業部やNPOラポールセラピーサービスが若返りリトミックや臨床音楽療法などの仕事の紹介を行っています。
学校で学んだ内容をそのまま仕事につなげる。そのサポートが手厚いのは、国立音楽院の大きな特徴です。
音楽療法や音楽レクリエーション、若返りリトミックのご興味をお持ちの方は、ぜひ国立音楽院の音楽療法学科にお問い合わせください!
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