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国立音楽院

2018年06月08日

弦楽器の「駒」

  • ヴァイオリン製作科

弦楽器の駒(ブリッジとも呼ばれます)は、4本(5弦ヴァイオリンや5弦バスもあります)の弦を所定の位置に支え、弦の振動、すなわち音エネルギーを効果的に表板へ伝えるとても重要な部品です。

材質は裏板や側板と同じく、楓材で作られています。

駒自体のデザインも美しく、高級駒では有効に音を伝達できるよう密度が高く、木の繊維も規則正しく詰まっています。

弦の振動が駒を通って表板や裏板に伝わり、中が空洞のボディが共鳴して、バイオリン独特の豊かで華やかな音が生まれます。

弾かれた弦は、基準振動である円運動と、それに付随した倍音による細かい波のような動きをしています。

その複雑な弦の動きをボディに伝えるのが駒の役割。

駒は、2つの足を使って「表板を交互に押す動き」と「表板を同時に押す動き」の、大きくはこの2つに分解して表板へ振動を伝えていると考えられます。

職人は、楽器を最大に響かせること、そして演奏者の伝えたい音色、表現を忠実に伝えなければなりません。

こちらの「駒」ドイツ最高の栄誉である親方の称号「Geigenbaumeister]を持つ山田聖先生が、制作なさったものです。

駒の位置、魂柱の位置でヴァイオリンの全てが変わってしまうのです。
でも自分の腕次第でどんな響きも出すことが可能なのです。

奥深いですね弦楽器って。

Love Music♪

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