
和楽科2024年07月20日
昼間部・夜間部【2年制・3年制/定員20名】
和楽とジャズ、ロック、ポップスとのコラボレーションが楽しい!
和学は「和んで楽しむ」日本の伝統音楽。その起源には諸説あり、大陸から琴と尺八が伝来した飛鳥時代に始まるともいわれます。その後、奈良の雅楽、平安の箏曲、鎌倉の田楽、室町の能、江戸の歌舞伎と各時代に由緒ある音楽文化を生み出します。しかし、明治以降はそうした音楽文化は日常生活とはかけ離れた特別なものとなり、和楽に親しむ機会は少なくなってしまいました。西洋重視の教育方針による罪が大きいのです。近年は小・中学校の音楽に琴・三味線などの和楽器実技が取り入れられるようになり、和楽に興味を示すこどもも少なくありません。そればかりか、和楽の今は一昔前とはずいぶん違ってきています。クラシックにポップス、ジャズ、ロック、エスニックがあふれる音楽のるつぼのなか、人々はグローバルな感性を育て、温故知新を始めました。Japanesque「日本美」の再発見。国立音楽院の和楽科は、日本の伝統音楽が身近に迫り、祖先のDNAが目覚め、いきいき歌い出したことを感じています。
日本音楽にはたいてい流派があり、いわゆる家元制度に立脚しているのが実状です。本科はそうした伝統制度とは一線を画し、21世紀に生きる「和楽」のポテンシャルに着目し、純音楽モティーフとしての可能性を立体的に追求していきます。伝統音楽を現代に活かしている第一線の音楽家、名人を講師に招き、知識だけでなく、実際の演奏や表現を体験することで、自分のものに取り込むことができます。和楽とジャズ、ロック、ポップスとのコラボレーションが盛んなことも国立音楽院ならでは。日本人の心の底流にある「和」と「楽」の素晴らしい実現こそが本科のめざすところです。
橋本 萌生
合唱団での海外遠征をきっかけに三味線を始め、練習を重ねていくうちにもっと沢山の曲を弾けるようになりたい・レベルアップしたいと思いこの学院に入 学しました。津軽三味線、総合芸能や箏曲演奏法の講義の他、声楽基礎や奏法研究など幅広く学んでいます。卒業後は更に演奏技術を磨き、様々な楽器と共演し、三味線の良さを世界中のあらゆる世代の人に届けられるよう音楽のジャンルに囚われずチャレンジを続けていきます。