
声楽・オペラ科2023年11月09日
■ ミュージカルコース ■ バレエコース ■ 演劇ナレーターコース
昼間部・夜間部【2年制・3年制/定員20名】
歌い、踊り、演ずる。人間が生み出した全能の芸術、オペラ。
その技能、表現力はもとより、必要とされる「心」を養います。
音楽・歌・踊り・会話などを演じ、人間の感情や理性を仮想表現するオペラ・オペレッタは、観衆と共に一体性となって心を開放し、カタルシス(心の浄化)の心理状態になる瞬間芸術だと言えます。これ程軽快で面白い舞台芸術はない。まさに人間が創造し、生み出した芸術の全能と言われる所以です。
オペラは、歌唱を中心に舞踊や管弦楽を加え、歌手が扮装して演ずる舞台劇、つまり歌劇音楽による劇作品の総称。16世紀の終わり頃、イタリアのフィレンツェで上演されたペーリ作〈ダフネ〉が現在のようなオペラの最初であります。言葉を重要視し、通奏低音を中心にした形式は、モンテヴェルディによって充実され、その後フランスやイギリスそしてドイツのグルック、モーツァルトやベートーヴェンなどが、その発展に大いに寄与しました。19世紀~20世紀にはオペラ全盛期の時代を迎え、ドイツではウェーバーやスッペ、フランスのグノー、ロシアではチャイコフスキーなど国民的作品を残し、とりわけヴェルディやワーグナーの業績は高く評価されています。その後シュトラウス、ドビュッシー、ストラヴィンスキー、そしてガーシュインなどによって新分野が拓かれ、我国では團伊玖磨の夕鶴、清水脩の修禅寺物語などが有名です。オペラはそのスタイルによって悲劇性を題材にしたイタリア正歌劇〈オペラセリア〉、滑稽な風刺性、軽快な音楽に重唱を採り入れた喜歌劇〈オペラブッファ〉そして叙情性豊かな独唱歌曲形式で優美にして華麗なアリアやレチタティーヴォなどによって構成されています。その他、オペラコミックスや歌劇、独唱や合唱に対話を交え娯楽的要素が強い軽歌劇〈オペレッタ〉などです。最近では各地の文化クラブやサークルなどは中心となって「省エネオペラ」と称し、オペラハイライト形式による誰でも手軽にできるステージが開かれているのは大変喜ばしい。これまではオペラと言えばインテリゲンチュアでエリート意識の強い一部の趣味に思われていました。近年では誰でも解る楽しく愉快で面白い演劇として身近な大衆芸術の世界に喜び、声楽家の理想と夢が現実のものとなって活かされるようになりました。
中村 桃子
本来は大学の編入を考えていましたが落選してしまいました。その後、自分は音楽の勉強を続けたいと考え国立音楽院の体験レッスンで声楽実技担当の飯塚よう子先生のご指導で自分の歌声を認めて下さり、是非と思い入学致しました。授業内では声楽実技は勿論のこと日本歌曲、イタリア歌曲、合唱(昼・夜)を履修していますがどの授業も先生方が分かりやすく、楽しく授業を学ばせて頂いています。自分としても知っている曲や分かりやすい曲があって有意義な時間を過ごしています。他にもオペラやクラシカル音楽史などの授業を受けています。どの授業も他の生徒との関わりや、仲間の協力、仲の良さなどがあり、とても楽しいです。これから2年次を迎えるにあたり音楽療法も履修し、将来の就職に繋がるように新たなチャレンジに励んでいきます。期待や不安もありますが分からないところは沢山先生とご相談し、自分のスピードに合わせて授業に臨みたいと思います。