
ドラムカスタマイザー科2023年12月01日
昼間部・夜間部【2年制・3年制/定員10名】
日本のテック文化を開拓してきたパイオニア達と、新世代の技術者達が直接指導。
我国に数名しかドラムカスタマイザーが存在していなかったといわれる時代に学科が創設されてから、この学科の歴史は世紀をまたぎ、既に20年以上が経ちました。打楽器をベストに調整するドラムテックの仕事だけでなく、ドラムの改造・創作ができるカスタム技術を磨きます。世界中の打楽器にまつわる知識や奏法を学び、楽器を音楽的・音響的な視点で捉えることができる職人の育成に力を入れてきたドラムカスタマイザー科の意志は脈々と次世代へ受け継がれています。
楽器の特性・奏法・製作やメンテナンス技術と、打楽器にまつわる総合的な学習。ポップス、ロック、ジャズの他、オーケストラでのドラムやクラシック音楽で用いるパーカッション、さらには和太鼓やラテンパーカッションなど世界の打楽器に関する知識も習得していきます。
ドラムカスタマイザー科講義内容
■ ドラムプレイの基本
・スティック・ワークの基礎
・ブラシの使い方
・素手・マレット・パット等、基本的奏法をマスター
■ ドラム・チューンアップの基本
・ドラムキット・セットアップのポイント
・ドラムサウンドとアンサンブルの関係性
・コンディションと奏法の関係性に対する認識
■ 打楽器全般に関する実践的音響学
・アンサンブルの理解、実験と研究
・譜面上の楽音と実音の同一性
・打楽器類に関連する音域の認識
■ ドラム製作
・素材選定、製作工程、完成品のチェックポイント
・オリジナル・アクリルスネア製作
■ 修理・調整技術の習得
・楽器メンテナンス実践
■ ビジネス的視点の理解
・営業、販売など、ビジネス面における技術や知識の活かし方
・学内、楽器工房のスタッフに同伴して学校を回る営業体験など学外実践の機会あり。
・各種実践講義を通じた現場感覚、仕事の開拓に関する知識
■ 世界の打楽器に対する知識を広げる
・楽器の特徴、構造、用途、製法の違い、奏法など
・種類と地域性、特色
・和太鼓、小鼓、締太鼓に関する知識
・コンガ、ボンゴ、ティンパレス、スルド、パンデーロ、クイーカ等、アンサンブルを経験しながらラテンパーカッションに関する必要な知識を学習
・電子ドラム(V-Drums)をライブ・レコーディングで実践的に検証
■ 他学科との連動
・演奏面、音響面など音響デザイン科を中心とする他学科とのコラボ講座
・学内外ライブイベントにおけるテック実践
伊藤 子竜
幼い頃からドラムを習っていたため、元々はスタジオミュージシャンなどのプロになりたいと考えていましたが、安定した収入などを考えると演奏より製造に携わった方が良いのではないかと考えました。そのため楽器製造が学べる学校を色々調べていくうちに国立音楽院と出会いました。ドラムカスタマイザー科では主にスネアドラムの作り方やその実践、打楽器のメンテナンス、鳴らし方などを学んでいます。