
アートセラピー科2023年06月15日
昼間部・夜間部【2年制・3年制/定員20名】
広い視野で芸術と触れ合い、
感動、共感など心と心がつながるきっかけを創る。
本科は、広くこども達の健やかな成長のお手伝いをする「こどもアート指導員」の養成カリキュラムが基本にあります。国立音楽院アートセラピーの最大の利点は、ミュージックセラピーと共に学べること。障がいや病気に拘らず、アートはすべての人の感性と知性に働きかけ、育て、支え、癒します。セラピーこそアートの本質、心の癒しを求めるすべての人々のためにあります。
2022年4月より、校舎内にオルタナティブスクール「ピアせたがや学習センター」を新設。初等部・中等部・高等部とともに不登校や発達障がいのこどもたちの受け入れ体制を強化します。この背景には音楽ではない視点からもこどもたちを受け入れていく必要性が年々高まっているという現状があります。アートや音楽は他者と関わる一つのきっかけ。実際にここにはアートに関心を抱き、新たな一歩を踏み出し始めたこどもたちがいます。
ものを描いたり、造ったりする喜びを通じ、創造性開発を行うこども教室の先生。自由で健康な想像力と夢、そしてこどもの自我の発芽を促します。全国各地の有名新聞社・放送局・デパートが運営しているカルチャーセンターなどでこどもの指導にあたります。原則として教室や会場は「幼児リトミック」に準じます。
絵本を創作する仕事を目指します。誰でも、こども時代に一度は触れる絵本。夢と幻想と希望の世界は、こどもの成長にともない大きな心の領域の発達とその役割を果たします。その他、こどものおもちゃや遊具など、遊びに関する企業は極めて多岐に亘り、フレッシュな閃きや才能を求めています。
絵画、造形、コラージュ、箱庭などを利用し、自分を表現することにより心を癒し、自分自身を成長させる心理療法です。こどもから高齢者に至るまで、誰にでも簡単に取り組め、その癒しの効果は21世紀にますます有用なセラピー技法として、世界から注目されています。大切なポイントは、絵の上手下手など関係がないこと。気の向くままにクレヨンを握って描きなぐってみることで、見えなかった心が見えるようになります。そしてクライエントとセラピストの間に言葉ではできない交流が生まれます。この能動的参加性が、他の療法より優れている所以です。
こどもは絵画や造形やコラージュなどを創造するのが大好きです。創作品をお互いに見せ合ったり、公共施設にて展示発表したり、先生より褒められたときの喜びは一生忘れないものです。自宅の一室をアート・アトリエ教室に解放し、その指導員を目指すのも嬉しい仕事です。
「色」というツールを利用し分析することにより心と体の健康を求める色彩療法です。選びだされる色は環境や両親、人間関係、最初の恋愛関係まで遡り、現在の悩みの糸口などさまざまなものを映し出します。色は人のその果てしない心を探るきっかけになるでしょう。テレビでよくやっているカラー占いからファッショナブルなセラピーまで色んな流派が存在しており、作用が定量化できない方法ですので、心理療法としては自由度が高く、クリエイティブな感性と知性が求められます。
必修
実 技
この他、アートセラピー科に関する授業のなかから自分で必修科目を決めます。
選択
出村 彩乃
子供の頃から絵を描くことや粘土や工作が好きでしたが、自分を表現することが苦手であった為、アートセラピーの世界に興味を持ち、国立音楽院に入学しました。ストレス社会の中、子供から高齢の方まで、心を癒す技法をアートセラピー科で楽しみながら学んでいます。また、アートや心の勉強だけではなく、歌やミュージカルの授業にも参加し、別の学科の友人との交流もできて、貴重な経験を得ることができました。将来は、心を癒すコミュニティの場としてのアート教室を開くことが私の夢です。