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国立音楽院

2023年06月20日

プロから学ぶ作曲のやり方と極意【授業風景&突撃インタビュー】

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Contemporary Music Writing&Performanceの様子をお届け!

みなさんこんにちは!ライターの林です。
今回は金曜日に行われるCWP(Contemporary Music Writing&Performance)という授業の様子をお届けします!

当授業は作曲のやり方について、より実践的な方法を学ぶものとなっております。

講師は現役で様々なプロジェクトに参加しているサックスプレイヤーの八卷綾一先生、今年度から国立音楽院にて講師として、
当授業の他にコード入門とサックスの実技レッスンを担当していただきます。

本日の授業は、作曲する上で必要不可欠になるコードについての内容でした。

コードを考えていく中でのエッセンスや縛りを解説し、最初に生徒が考えたコード進行をより良いものへと変えていきます。

ジャズやポップス等で多く使われる作曲技法をより理解し、自分のものにできる授業です。

八卷先生にインタビュー!

Q:まず、Contemporary Writing & Performanceとはどういった授業なんでしょうか?

A:作曲に使われる理論や技法を踏まえつつ、アレンジや編曲の勉強をする授業です。

 

Q:実践だけではなく座学もするということですね。今日は特に座学が多いように感じました。

A:理論を勉強すると選択肢が増えるので、やっぱり大事です。
かといってあまり理詰めし過ぎたくはないですけどね。
たまに”偶然いい曲ができた”とか”よく分からないけどいいソロが取れた”とかあると思うんです。
それをもう一度できるようにするための理論をこの授業では学びます。

 

Q:あくまで実践のための理論ということですね。

A:はい、感性も大事ですが実際現場に出て仕事をするとなると選択肢が多いに越したことはないです。
例えばCMのレコーディングとかに行くと、
まず最初に数パターンくらい録音して、その中から現場監督的な人がこれがいいね!と1つだけ選ぶみたいなことが多いんです。
そういう時に全部良くて現場監督さんが迷っちゃうのが理想ですね。

 

Q:そしてそうなるために理論が必要ということですね。

A:はい、なので音楽を仕事としてやっていきたい人にも是非取ってほしいです。

 

Q:今回の授業はジャズに寄ったハーモニーの話をした印象があります。
八卷先生もジャズサックス奏者ということなので、結構ジャズ作曲的な側面の強い授業になっていくのでしょうか?

A:いや、最近のポップスって結構ジャズのアプローチが使われていることが多いんです。
昔の日本はどちらかというとビートルズとかUKロックとかサーフミュージックとかの影響を受けている歌謡曲が多かったんですけど、
今はもう全然超難しいコードがいっぱい入ってきてる。

 

Q:確かに最近ありますよね、コードめっちゃ難しい曲。

A:そうですね、コードに限らずとも例えば転調しまくってるけどなんか統一感が出てるとか、
楽器の選び方でも色んな組み合わせがある中でどれを選ぶかとか。
そういうのは引き出しが多ければ多いほどいいというか、
そこまで含めてハーモニーとアレンジを勉強する中で全部やりたいです。

 

Q:仕事だけではなくて制作する上でも役に立つ技術ですか。

A:そう、例えば自分一人で制作している時もバンドでスタジオに入って制作している時もやっぱり閃きと瞬発力っていうのが必要だから、
答えが常に自分の中で当たり前にあるっていうのがいいんですよね。

 

Q:なるほど、それらが身に付く授業なんですね。益々面白そうに感じてきました。
ここまでの内容を踏まえた上で当面の目標などお聞きしてもいいですか?

A:まずはストリングスとホーンセクションを書けるようになること。
あと、みんなで曲作って演奏して、それを題材にディスカッションして授業を進めていくっていうのをやりたいです。
それがWriting & Performanceっていう授業名にも合った内容なのかなっていう。
そしてこれは本当にあわよくばなんですけど、みんなで作った曲で演奏会とかしてみたいです・・・笑

 

Q:なるほど、それはワクワクしますね!今後も楽しみにしています。
本日はインタビューを受けて下さりありがとうございました!

A:はい、ありがとうございました。

指導講師紹介

ー八巻 綾一 Ryoichi Yamakiー

4歳で電子オルガン、12歳でサックスをはじめる。洗足学園短期大学ジャズコース(第一期生)卒。
サックスをBob Zung氏、中村誠一氏に師事する。
2005年渡米し、Berklee College of Music入学。
George Garzone(Sx)、Greg Hopkins(Tp)、Hal Crook(Tb) 諸氏に師事し、
Jazz Improvisationや作編曲法を学ぶ。
在学中は、選抜のBerklee Concert Jazz Orchestraに所属。
Montreal Jazz Festival、老舗ジャズクラブのBlues Alleyなどに出演、各地をツアーする。
帰国後はアーティストのサポートや自身のプロジェクト等で演奏活動を展開。
共演は、舘ひろし、三宅裕司Light Joke Jazz Orchestra、大橋トリオ、McCoy Tyner(Pf)、 Eric Marienthal(Sx)、
Maria Schneider(Comp.&Arr.)、挾間美帆(Comp.&Arr.)他多数。
現代音楽を含む気鋭の若手作曲家たちによる委託作品等の演奏といったジャンルを超えた活動をしている。

担当授業

■ ジャズサクソフォーン(実技)

■ コード入門

■ Contemporary music Writing & Performance

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