2018年11月24日
弦楽四重奏レコーディング開催!【特別講座】
- ヴァイオリン製作科
- コンピュータミュージック科
- 作曲アレンジ科
- 専門部
- 弦演奏科
- 音響デザイン科
オーケストラ曲を1から書き上げる大曽根浩範講師による作曲授業オーケストレーションの実演・録音という、一度に様々な視点からのディレクションに触れて音楽を総合的に学ぶコラボ講座・弦楽四重奏Recordingを開催しました。
オーケストレーションの授業では、オーケストラで使われる楽器の知識を1つずつ学んでいきます。初めは弦楽四重奏の作曲・編曲から始め、その実演の機会を経た後は管楽器や打楽器も交えた楽曲に取り掛かり、最終的にオーケストラ曲の完成・実演を目指していきます。
今回の「弦楽四重奏Recording」には7名の作曲履修生が参加。11月頃になるとだいぶ作編曲にも慣れてきた方が多いようです。今回の講座では大曽根講師からの指導だけでなく、演奏家の視点から見た譜面の書き方・弾きやすさや弾きにくさなどの指導も受けました。
1st ヴァイオリンを担当した澤田若菜講師の指導のもと、2nd ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロで演奏に参加したのはヴァイオリン製作科の在校生と卒業生。
澤田先生より「倍音に関する楽器の特徴などもアンサンブルや音響に関わるお話だと思いますが、楽器特性に関してはヴァイオリン製作科の方が一番詳しいかもしれないですね」という言葉も出てきましたが、様々な知識が現場で連動してくるのがコラボの醍醐味!
今回はクリック無しでの録音、作曲した学院生本人がその場で指揮も担当しました。
見学にいらしていた指揮法の箕輪健太講師が「あの指揮じゃあ演奏者は弾き辛いだろうなぁ、ああいう場合は拍をこう捉えてね…」とついつい指導を始めてしまっていましたが(豪華!w)、折角のオープンシラバスという環境ですので「こういう場面でこんな知識や技術が必要なんだ!」と気付く事で、日頃見落としていた部分や「そうか、こういう授業もあったのか!」という事を改めて知るきっかけにして頂けると嬉しいです。
(沢山授業があるので、学院生の皆さんも実は知らない授業もあるかもしれませんね。)
河辺真講師と吉崎拓郎講師が指導する音響チームは、リハーサルの段階での音作りと本番での音作りを真逆の方向性に変更して、実験・研究の場にしました。マイキングはあまり変えずに、部屋の響き方を大胆に変える事でbefore & afterの素材をゲット。この素材も、音響授業の編集課題や各々の研究素材に繋がっていきます。
マイキングは音響デザイン科の学院生が「こういう音にしてみたい!」と口にした事がきっかけで、各楽器の息遣いが聴こえるような生々しさ&アンサンブル全体を収音するステレオ録音を意図したアンビエントを組み合わせ、臨場感のある音像・現代風な音作りのセッティングに。存分に実験できる環境にいる内にどんどん思いついたことを試してほしいので、素晴らしい姿勢だと思います!Good!
指揮もそうですが、録れた音をどのようにミキシングするのかを知りたい人には、専攻学科を問わず編集の授業もおすすめ。DTM授業で習うミキシングとはまた違ったエンジニアの視点による編集から学ぶ事はとても多いと思います。
国立音楽院では本当に様々な授業があるので、受講しておくと思いもかけないところで役立つ事もしばしばです。
こういったコラボ講座を通じて、日頃学んでいる内容がどのように活きてくるのか考える場になったのではないでしょうか!ご参加頂いた皆様、ありがとうございました!
最後は、大曽根先生の後姿をこっそり撮っていたらバレちゃいました、の瞬間でお別れしますw
ライター:山P
体験講習・学校見学 受付中!
今回のようなコラボ講座は特別イベントですが、様々な学科の授業が組み合わさったものです。
体験講習や日頃の授業見学も随時受け付けておりますので、ご興味のある方は是非一度お気軽にご相談下さい♪
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〒154-0001 東京都世田谷区池尻3-28-8 国立音楽院
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